熊本の場面かんもく家族支援・メンタルケア

【大人の場面かんもく症】1度も画面に出られなかった彼が、仕事に就き、自分の人生を歩き出した話

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1度も画面に顔を出せなかった彼が、自分の人生を歩き出すまで

はじめに

今回は、ある卒業生のお母さまにインタビューさせていただきました。

息子さんは当時22歳。引きこもりの状態が長く続き、家族ともほとんど会話がない状況だったそうです。しかし講座をきっかけに、少しずつ自分のペースで変化し、今では仕事にも就き、家族と旅行を楽しむまでになったという感動的なお話を伺いました。

画面にも出られなかった講座初期

お母さんが講座に参加されたのは2022年8月。

息子さんは22歳、専門学校に進んだものの、話せないことで学校に行けなくなり、やがて引き籠るようになりました。

お母さんはかんもく改善メソッド「ミライ開花SMPT®️」一年間のコースに申し込まれました。

【基本コース】が終わって、かんもく児と私とのグループによるコミュニケーションレッスンが始まりました。

しかし・・・最初の頃は一切画面に出ることができず、他の参加者とのやり取りも難しい状態でした。

ですが、彼は講座を一度も休むことなく、毎回きちんと受講されていたのです。

 

その姿に、お母さんは「zoomの画面に出なくても、じゃんけんは出来たり、ホワイトボーに書いて意思表示することは出来ていました」

「参加が難しい中でも息子は講座を真剣に受け止めていたんだと思います」と語ってくださいました。

 

真面目さと内に秘めた想い

彼の変化の出発点は、「本当は話したい」「関わりたい」という気持ちを内に秘めていたことです。表には出ていなくても、内側では真面目に、丁寧に、言葉をひとつひとつ心の中で受け止めていたのです。

講座の中で提供される安心感と、一人ひとりのペースを尊重する関わり方が、彼の中の「安心していていいんだ」「今のままでもいいんだ」という気持ちを育てていきました。

 

変化の背景①:心理的安全性が支える安心の土台

不安と緊張が強い、場面かんもく症の子が変化するには、まず「安心できる場所」が必要です。

 

講座では、無理に話させたり、画面に出ることを強要することは一切ありません。

あくまで「自分のタイミング」で関わっていいというスタンスを貫いています。

このような「心理的安全性」のある場は、「間違えても大丈夫」「拒否されない」という安心感を育てます。

彼はその中で少しずつ緊張を手放し、自分の心の中の声に耳を傾けることができるようになっていきました。

 

変化の背景②:自己決定感がもたらす前向きな力

もう一つ大切なのは「自己決定感」です。何かを「やらされる」のではなく、「自分で選ぶ」ことによって、人は自らの人生を取り戻していきます。

 

彼が講座を休まず参加し続けたのも、自分で「ここにいたい」と思ったからこそ。

そして、周りがその選択を尊重し、待ち、信じてくれたからこそ、彼自身も「自分で選んでいいんだ」という感覚を深めることができたのです。

 

卒業から2年——人生が動き出した瞬間

講座を卒業してから約2年後、彼は自分で仕事を探し、働き始めました。

外に出ることすら難しかった過去からは想像もつかない変化です。

そして、以前は会話が少なかったご家族との関係も大きく変わり、今では旅行に行けるほどにまでなりました。先日大阪万博にも家族で出かけ、楽しむことが出来ました

お母さまは、「今の彼の姿を見て、本当にあの時、信じてよかったと思います」と微笑みながらお話してくださいました。

最後に——変化には時間がかかる。でも確かに育っていく

このエピソードが教えてくれるのは、「変化はゆっくりでも、確かに起こる」ということです。

かんもく改善講座【ミライ開花SMPT®️】で提供されるのは、一見すると”当たり前のこと”なんです。

でも親が気づかず見逃している大切な事があるんです

 

スモールステップにも順番があります。その順番を守って・・・

小さな一歩から始める。

しかし、その一歩一歩の積み重ねが、やがて自分で扉を開く!大きな変化へとつながっていきます。

焦らず、その人のペースを信じて待つこと。専門的な支援の前に、ご家族の理解と支えがあることで、人は再び自分の力で歩き出すことができるのです。

受講生さんの嬉しいエピソードは、他にもたくさんあるので、随時ご紹介しますね!

 

それでは、週の始まり月曜日

皆さま、元気にお過ごしください😄/

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この記事を書いた人

中之園 はるな

現在精神科クリニックにも在籍し、カウンセリング実績延べ2,000人。育てにくい子を持つママの子育てを応援をしています。特に近年、緊張が強くて家以外では上手くはなせない、場面緘黙(かんもく)症の子が増えています。これまで場面緘黙に悩む親子、延べ4000人以上支援してきました。正しい知識と、適切な支援があれば少しずつでも話せるようになります。

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