喋れる場所、喋れない場所
クライアントのBちゃんが利用している、放課後等デイサービス(以下、放デイ)に見学に行ってみました。
Bちゃんは、小学5年生。
場面緘黙症と診断され、2年前から支援しています。
家では、もちろん普通に喋ります。
学校では一言も喋りません。
カウンセリングルームでも、まだ、声を聞いたことがありません。
しかし、放デイでは、喋るというので見学に行きました。
私がいると、緊張するかな?と心配だったので
純粋に「施設見学に来た先生」と言う立場でスタッフの先生方の説明を聞いたり、
他の子ともと一緒に遊んだりして、Bちゃんには話かけませんでした。
Bちゃんの大事な安全空間に、侵襲的に入り込まない様に
距離を取っていました。🙂
私の姿がなるべく見えないような位置から、コッソリ観察させてもらいました。
もちろん、支援の一環として、保護者の了解は得ています。
Bちゃんの様子は、お友だちや先生と自然に溶け込んで遊んでいました。
私は、別の子とトランプをしたりボードゲームで遊んでいたのですが・・・
ふと、見ると
Bちゃんが、スタッフの先生の後ろについて私のところにやってきました。
どうやら、向こうの部屋で遊んでいたBちゃんですが、私を誘いに来てくれたようです。
「え?私一緒に遊んでいいの?嬉しいな~」
Bちゃんは、ニコニコいています。
それから、私もBちゃんとスタッフの先生と、何人かの子ども達と一緒にゲームをしました。
私は、Bちゃんの隣の位置に座りました。
そのゲームのルールの中で、Bちゃんは、喋るべき時に普通に声が出ていました。
初めてBちゃんの声を聞きました。
何回か、ゲームをして、勝ち負けに喜んだり悔しがるお友だちを観ながらニコニコしているBちゃん。
けしてはしゃぐタイプでなないものの、適切に言葉が出ていました。
放デイは、Bちゃんにとって安心安全な場所であることは間違いないようです。
最後、私がおいとまする時に、ついBちゃんに・・・
「じゃあ、Bちゃんまたね。今日は楽しかった~」と声をかけてしましました。
Bちゃんから返事は帰ってきません。
そうだよね~、今日は声をかけないでおこうと思っていたのに、
つい、嬉しくなって声をかけちゃいました。😉😅
場面緘黙症の子は、個別性が高い=それぞれ違う
どの場所が安全・安心な場所なのか?
それはその子によって違います。
いつ、どんな条件がそろった時、話すことが出来るのか?
まだまだ分からないことが多いのです。
なので、オーダーメイドの支援が必要です。
Bちゃんのその後については、またレポートします。😀😀
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