たった1年未満で場面緘黙の子が話せるようになった条件とは?
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目次
1年未満で場面緘黙を克服した事例があります。
*お顔出しの許可をいただいています。
高校2年から支援して、わずか1年未満(正確には7か月)で場面緘黙を克服したKちゃんです。
初めて出会ったとき、Kちゃんに笑顔はありましたが
私が質問をすると
- 急に顔がこわばる
- 話せない
- 筆談も書けない
- 動けない
そんな緊張の強い状態でした。
ここからどうやって回復したのか?
場面緘黙の子が話せるようになるために必要な条件とは?
私が初めて緘黙児と出会った2013年から現在まで、
延べ1500人の場面緘黙の親子を支援してきた経験から必要な条件3つの条件とは何かをお伝えします。
それは以下の3つです
- 保護者が最初の【支援者】になること
- 緘黙児自身に【話せるようになりたい気持ち】がある
- 練習の場があること
Kちゃんの場合はこの3つの条件が見事にそろっていました。
順に解説していきます
1,保護者が【支援者】になること
なぜかというと、そのほうが改善が速いからです。
場面緘黙の子は、緊張が強いので始めて会う人と打ち解けあうことが難しいのです。
目の前にいる心理師に慣れるまでかなり時間を要します。*個人差はありますが・・
つまり、安心して話せる場所である【家】からトレーニングを始めることは、緘黙児にとってハードルが低いのです。
そのためには、保護者にサポートの仕方を学んでもらい実践してもらうことが必要になります。
これは、私が緘黙児を直接支援していた時に気づいたことです。
私も心理師として、初めて場面緘黙の子を担当した時、遊戯療法や、表現療法、箱庭療法なども試しました。
しかしどれも緘黙児に変化はなく、改善の方法としては芳しくありませんでした。
そこで様々な文献を当たり、研究を重ねた結果
行動療法のアプローチが有効であることがわかりました
それはまず保護者と一緒に取り組むアプローチでした。
私が開発した、緘黙児の保護者に特化したプログラムは【緘黙ペアレントトレーニング】です。
このメソッドでは、下記の順番で行います。
- 保護者が緘黙児ついての知識を得る
- リラクゼーションについて学ぶ
- 子どもの不安を見える化する
- 子供と一緒にスモールステップで発話レーニングをする
保護者と一緒にスモ-ルステップの発話チャレンジを行った、多くの緘黙児たちに変化が起こりました。
2,緘黙児自身に【話せるようになりたい気持ち】があること
これは本当に大切です。
話せるようになりたいかどうか、本人の意思確認をするのは、主に筆談です。
私が質問して、本人がうなずき等で答えてくれる時もあります。
すっかり私に慣れてくれたと思う頃、つまり、ラポールの形成ができたと思える頃です
ちなみに拙著【話したいけど話せない!場面緘黙の少女が話せるようになった理由】の主人公サユリちゃんは
【話せるようになりたい】気持ちがとても強い子でした
そして3つ目は
3,練習の場があること
サッカーが上達したかったら【練習】しますよね。
ピアノが上手になりたかったら【練習】しますよね?
場面緘黙の子が話せるようになるには【練習の場】が必要です。
練習の場であればどこでも構いません。それは以下のような場所かもしれません。
-
- 保健室
- 放課後デイサービス
- 習い事の教室
人がいて、話す練習の場となるところであり
家と学校以外の、本人の居場所となるところが必要になります。
まとめ
なぜたった1年で場面緘黙の子が話せるようになったのか?
Kちゃんは支援を開始したのが高校2年生でした。決して早い時期から支援を始めたわけではありません。
それでも1年未満で場面緘黙を克服できたのは、以下の3つの条件が揃っていたからです。
- 保護者が最初の【支援者】になること
- 緘黙児自身に【話せるようになりたい気持ち】がある
- 練習の場があること
まずお母さんが、親が支援者になるための【緘黙ペアレントトレーニング】を受講されました。
Kちゃんも【話せるようになりたい】気持ちを強く持っていました
毎日通える居場所がありました。
我が子が場面緘黙症かもしれないと心配している保護者の方はいませんか?
あの新聞に掲載された【特別講演会】がオンラインでも開催されます
我が子がそうかもしれないと気になる方、お時間ある方はぜひご参加ください
お知り合いに緘黙の子がいるという方は、下記のURLを教えてあげてくださいね。
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