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社交不安とは?特徴や対処法をわかりやすく解説します

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社交不安の特徴である強い不安に悩んでいる女性

 

「なんだか人と関わるのが辛い…でもこれって性格のせい?」こんな風に、対人関係における強い不安に悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような不安の原因は、性格のせいや気の持ちようと思いがちですが、そんな簡単な問題ではないケースも考えられます。そこでこの記事では、人との関わりにおける強い不安の原因や対処法について解説していきます。

この記事を読むための時間:3分

社交不安とは

社交不安とは、不安障害の一つです。人との関わりにおいて強い不安や緊張があり、それが日常生活に支障をきたしてしまうことをいいます。「人からどう見られているか気になる」「人前であがる」というようなことは、だれでも経験することですが、社交不安を持つ人はそれが極端に強く、社会生活に影響を与えてしまいます。

社交不安はどんな人がなりやすい?

社交不安になりやすいのは、何事にもきっちり取り組むような真面目な人です。心配性な人、繊細な人、引っ込み思案な人などもあげられます。

社交不安の特徴

社交不安では、人との関わりにおいて不安や緊張が生じることで人前で発言出来なくなる、身体が震えるなど、身体的にも症状が出ます。その症状を人に見られるのが苦痛なために、社会的状況や、人との関わりを回避するという特徴があります。

社交不安の症状

社交不安の症状の例として、以下のことがあげられます。

 

  • 人と関わっているとき、自分の言っていることや、見た目が他人に変に思われていないか常に心配になる
  • 人前で話していると頭が真っ白になり、緊張し声が出なくなる
  • 人前で何かすると、手足、身体、声が震えて冷や汗が出る

社会不安症の原因

社会不安症の原因は、まだ明確にわかっていません。考えられる大きな要因として、生物学的に、ストレスが生じたときに、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなることが考えられています。また、生育環境や遺伝、もともと持っている気質などが要因として考えられます。

社会生活への影響

社交不安の具体的な社会生活への影響としては、学校や会社に行くことができなくなったり、人の集まる場に行くことができなくなることがあげられます。社交不安は、本来持っている能力を社会生活で発揮することを困難にします。

社交不安が悪循環に陥りやすい理由

社交不安が悪循環となってしまう理由に、苦手な場面を避ける「回避」と緊張や不安を周囲にさとられまいとしてとる「安全行動」があげられます。「回避」は不安が強すぎて不安の対象そのものを避けることです。「安全行動」は、例えば、マスクやサングラスをかけて表情を隠して人と関わったり、人前で話すときに細かく原稿を準備するなどの自分が不安を乗り切るために起こす行動をいいます。

 

これらの行動は、どちらも一時的には不安を減らしますが、根本的な本人の安心にはつながらず、どちらも周囲からは奇妙な行動ととられやすい上に、そのことがますます不安を高めてしまい、悪循環に陥りやすくなります。

社交不安の対処法

社交不安を治すには根本的な対処が必要です。また、社交不安は適切な対処によって治すことができる障害ですが、対処が遅くなると、症状が重症化し慢性化してしまいます。また、うつ病などの他のこころの病気を併発しやすいとされています。

専門家への相談

もし、「社交不安かな?」と少しでも疑いを持ったら、専門家への相談がおすすめです。早期発見・早期対処が回復のいちばんの近道です。

薬物療法と心理療法

社交不安の治療には薬物療法と心理療法があります。薬物療法は、薬によって不安症状と深いかかわりのある脳内神経伝達物質の不具合を調整します。不安、焦燥感の軽減、不眠、気持ちの落ち込みなどを軽減することが可能です。心理療法は、認知行動療法などの手法を用いて、人に対する不安の心理的問題に対峙していきます。

自分も周りも安心することが大事

社交不安は、慢性に経過すると職場や学校での社会生活が大きく制限されたり損なわれたりするので、本人も周囲の人も落ち込みがちです。しかし、社交不安とは悪いものではなく、適切に処置していくことで改善することを知り、気持ちをリラックスさせることが、症状の改善の第一歩になります。

家族や周囲の人の対処法

まずは、家族や身近な人たちが社交不安障害をよく理解し、社交不安の特性を受け入れることが大切です。その上で、本人の訴えをよく聞いてあげましょう。社交不安の疑いが少しでもある場合は本人の同意の上、専門家への相談をおすすめします。

予後の生活のアドバイス

社交不安の予後は、症状を完全に治してから社会へ出るというより、症状を持ちつつ、適切な対処法も継続し、できること、やりたいことを少しずつ増やしていくイメージが大切です。この小さな前進の積み重ねが、社交不安から解放されていく確実な道です。

一人で抱えこまないで!社交不安は治療が効果的です

この記事では、社交不安の特徴と対処法について解説しました。人前で緊張や不安を感じるのは当然の反応であり、誰でも感じるストレスです。ただ、不安が強くて苦しい場合には、社交不安の可能性があります。社交不安を少しでも疑うような場合は、一人で抱え込まずに気軽に専門家に相談しましょう。

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