大人の緘黙症は改善するの?
目次
23歳の緘黙女性
私のクライアント様には、大人の緘黙症の方もおられまます。
お母さんは、以前【緘黙ペアトレ】を受講されました。
その後、少し時間が空いたのですが
再度、オンラインでの個別カウンセリングを希望され継続支援をさせて頂いています。
これまで、どこに相談に行っても
ここでは支援できない、出来ることはない
と言われたそうです。
確かに
場面緘黙症の治療を行ってくれる医療機関は少ないと思います。
お母さんが緘黙ペアトレ(基本コース)を受講され、
現在は、母子で【ジブン進化】コースの内容を個別に行っている所です。
個別セッションでも、取り組みは基本的に同じです。
今、少しずつ言葉が出始めています
非言語でも、会話はできます。言葉は出なくても意思表示はできます。
お互いに、質問し合い、ホワイトボードで【会話】します。
セッションの中では言葉は使いませんが、
宿題では
ことばを使うチャレンジをします。
チャレンジは家庭からが基本です。
次に地域編、スモールステップでチャレンジします。
その際、本人と話し合ってどんな目標にするのか、同意を取ることが大切です。
本人が、どこでどんなチャレンジをするか思いつかない時
保護者が一緒に考えてあげることは大切です。
しかし、親がさせたいもチャレンジにならないように注意が必要です。
【取り組んでいる内容は】
- 自宅から気心の知れた安心できる誰かと☎で話す。
- コンビニでホットスナックの名前を言って注文する
- マクドナルドで欲しいものを自分で言葉で注文する
- コンビニで「袋要りますか」にうなずきか首振りで答える
今実践できているのは、1~3の項目です。
1では、気心の知れたいとこに「電話で質問する」という実践を継続しています。
以前はできませんでしたが、今、言葉で質問することが出来ています。
定型文を質問する形で取り組みました。
始めは、緊張度5(最大)だったのが
4週間実践して緊張度は3(緊張はあるが出来る)に変化しました。
2,コンビニで一言商品の名前を言う事ができました
ただ、このチャレンジはご本人が「言葉を発するタイミングが分からない」と言われたので、お母さんが背中をポンと押すサポートをすることで、言葉を発することが出来ました。
大人でもトレーニングすることで発話が可能に
ただし、幼稚園生や小学生に比べると
それなりの時間が掛かります。
かんもくの歴史が長いほど
その子の中で、コミュニケーションの型が出来上がってしまいます。
自分は家以外で「話せない」という自己イメージを繰り返し上書きしていることになります。
そのため、発話トレーニングの前に入念な準備段階が必要だと考えます。
それが、今取り組んでいる
リモートのセッションです。
セッションでは、ホワイトボードでしりとりをしたり、質問し合うなど非言語で会話を楽しみます。
誰かと非言語でも会話する、一緒に楽しい時間を過ごす
この体験が発話の準備段階として大切ではないかと考えています。
彼女のチャレンジはこれからも続きます
【かんもく親子コーチング】申し込み
精神科クリニックにも在籍する公認心理師が主催するセミナーです。【かんもく親子コーチング】は、エビデンスのある支援法を保護者様にお伝える親のための学習会です。これまで延べ4000人以上の緘黙の親子を支援し、9割の緘黙児さんに良い変化がありました。個々のクイアントの悩みに寄り添い、その解決へ向けてお手伝いをしています。
下記に【かんもく親子コーチング受講希望】と書いて必要事項を記入し送信ボタンを押してください。
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近年、多様化する価値観のなかで、心の問題も多様化、複雑化しています。うつ、社交不安などに加えて発達障害、ゲーム依存、コミュニケーションについての相談が増えています。精神科クリニックにも在籍し子どもから大人まで、カウンセリング延べ2,000人。クライアントの悩みに寄り添い、適切な心理療法を用いて問題解決へ向けてサポートします。
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