【場面緘黙】母子分離できなかった子が1年後に“教室で過ごせる”ようになったプロセスを専門家が解説
「場面かんもくで母子分離ができない」「ひとりで教室に入れないまま、この先どうなるのだろう」そんな不安を抱えたママから
【ミライ開花コース卒業後】うれしいご報告が届きました

今日は、皆さんにお伝えしたい、うれしいご報告があります。場面緘黙改善メゾッド【ミライ開花コース(1年)】を卒業されたばかりのママからこんなメールが届きました。
目次
引っ越し後、母と離れられなかったあの子が…

昨年8月、ご家庭の事情で引っ越し後、Mちゃん(小2)はお母さんと離れることができなくなりました。引っ越す前は、小学校でも少しづつお話が出来るようになっていた矢先の引っ越しでした。
- ひとりで登校できない
- 母の付き添いがないと、教室に入れない。
- 教室では誰とも話せない。
このような状態に逆戻りして、以前よりも母子分離が難しい状態になってしまったのです。
お母さんも何度も悩み、個別のメール相談や、Zoom面談を重ねながら、「焦らない」「でも歩みを止めない」支援を一緒に続けてきました。そんな中——今回のママからの「報告」では、以下のような内容で、嬉しい変化があったのです
学習発表会が転機に、付き添いは1時間だけに

”学習発表会の練習をきっかけに少しずつ教室の授業に出られるようになり、なんと本番ではクラスメイトや保護者の前で踊って、歌うことができたのです。担任の先生とは未だに話せないですが、 日直もお友達とこなし、放課後も友達と遊びに出かけたりしています。
3年生でクラス替え、担任の交代がありますので、今後どうなるか未知数ですが、 妹も1年生になるので、「姉妹で登校して、教室にいられる!」と娘は言っています。 担任の先生と話せない事について、スモールステップを考えて実践したいところですが、 とりあえず焦らず、数週間この調子で学校に行けるのか見守りたいと思います。”
担任の先生とはまだ話せないとはいえ、ママがいなくても「教室にいられる」「クラスメイトと日直が出来る。」「放課後も遊べている」これは大きな前進です。母子分離が出来ましたね。
3年生への進級、妹の入学

もうすぐクラス替え、担任交代。これから先は未知数です。
それでも今、Mちゃんは、「妹と一緒に登校して、教室にいられる!」と言っています。行動を重ねることで、自信がついてきたようです。
この言葉の重みを、皆さんは想像できますか?
改善とは「話せる」だけではない
場面緘黙の改善は、
✔ 先生と話せること、✔お友達と話せること✔ 、大きな声で発表できること
だけではありません。母子分離を果たして
・教室にいられる
・友達と過ごせる
・日直ができる
・放課後遊びに行ける
これはすべて、“不安より勇気が上回った証拠”です。
ママの成長が、子どものかんもく改善の土台になる

Mちゃんとママが、かんもく改善講座を受けていただいたのは、’25年1月~’26年1月まで。この1年、ママも本当に成長されました。
焦りそうになる自分と向き合い、
過保護になりそうな瞬間を踏みとどまり、
小さな成功を見逃さず、一歩ずつ支えてこられました。
子どもの変化は、親の関わり方の変化から始まります。私はそれを、多くの受講生ママに起こることことを何度も見てきました。
講座を卒業してから届く、こういう報告は本当にうれしい。
「話せるようになりました」以上に、
「学校に居られるようになりました」
「友達と笑えるようになりました」
その積み重ねこそが、未来を開いていくのです。
環境の変化に弱い場面かんもく児は、このケースに限らず引っ越しをきっかけに母子分離が難しくなり、教室に入れなくなる子がいます。
しかし、Mちゃんは、講座修了後1か月もたたないうちに、“教室にいられる”ようになりました。発表会ではクラスメイトの前で踊り、歌うこともできました。
本記事では、Mちゃんの改善プロセスを専門家の視点から丁寧に読み解きます。なぜ変化が起きたのか。どの順序で改善したのか。家庭でできる支援のヒントも含めて解説します。
1.母子分離ができなくなった背景

引っ越しは、場面かんもくの子どもにとって大きな環境変化です。
・場所が変わる
・人が変わる
・ルールが変わる
・見通しが立たない
場面緘黙傾向のある子は、「予測できない状況」に強い不安を感じやすい特性があります。不安や緊張が高まると、人は“回避”によって安心を得ようとします。「お母さんと一緒なら安心」この回避が一時的に安全を作り、脳は「離れない=安全」と学習します。
これは甘えではなく、不安に対する自然な適応反応です。
2.転機となった学習発表会

興味深いのは、転機が「発表会」だったことです。一見ハードルが高そうですが、実は場面緘黙支援では、自由な会話よりも“構造化された活動”のほうが成功しやすいことがあります。理由は3つあります。
① 見通しが立つ
踊りや歌には流れがあります。即興ではないので、決められたとおりにやれば不安は少ないのです。
② 注目が分散する
一対一の会話よりも、集団の一部として参加できる。自分一人に注目が集まるのではないから、緊張がゆるむ可能性があります。*個人差があります。
③ 役割が明確
「話す」ではなく「踊る」「歌う」という役割を与えられた参加の形がある。
この条件が揃うと、不安は下がりやすくなります。
結果として、
練習をきっかけに、「できるかも」という自信がついてきたのです。そして、ママがいなくても教室に入ることが可能になりました。これは、Mちゃんにとって、勇気を出した末につかんだ成功体験です。
ずっと「ママがいないと出来ない」と思い込んでいた自己イメージから脱することが出来たのです。
3.“教室に居られる”は大きな改善サイン
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現在のMちゃんは、
・ママの付き添いは最初の1時間のみ
・日直を友達とこなせる
・放課後も友達と遊びに行ける
母子分離が達成し、自立的な行動レパートリーが増えました。これからもどんどん増えるでしょう。
担任とはまだ話せません。しかし、ここで重要なのは順序です。
場面緘黙の改善は、話す → 参加するではなく、参加できる → 話せるの順で進むことが多いのです。
これは臨床現場で繰り返し確認されているパターンです。
4.フェイディング(段階的撤退)が自然に起きている

ママの付き添いが1時間に短縮されているのは、支援技法でいう「フェイディング」が機能している状態です。
付き添いを急にゼロにしないことが大切です。
「もうできるでしょ!」と言って、親の思いだけで突き放したりすると、不安が増大し、逆戻りしてしまいます。
安心の土台を残しながら、徐々に付き添う時間を短くしていく。
お母さんが「焦らず、この調子で見守りたい」と判断されたのは、非常に理にかなっています。
改善には“安定期”が不可欠です。
5.なぜ担任とは話せないのか
場面緘黙は、相手 × 場面 × 活動によって、症状の強さが変わります。
担任は「評価者」であり、ある意味「権威者」です。
教室は「公的空間」です。
さらに、学校における「会話」は多くのの場合「即興」で行われます。劇の台本のように、予め答えが用意されているとは限らないのです
このような環境の中では、かんもく児が、不安と緊張が最大化しやすい条件が揃っていると考えられます。
だからこそ、担任と話す前に担任と“安心して同じ空間にいられる”を目標にする。
順序を間違えないことが重要です。
6.改善の本質

私は13年以上にわたり、【ミライ開花SMPT®】を用いて、延べ4,000人以上の場面かんもくに悩む親子を支援してきました。
その中で、約9割のご家庭に何らかの前向きな変化が見られています。
共通しているのは、話せるようになる前に、行動に変化がある、「その場に参加できる」が改善するというプロセスがあります。
公認心理師として、数多くのご家庭と伴走してきました。
その臨床経験をもとに、 2024年9月に『わが子が家の外では話せないことに気づいたら読む本』 を出版させていただきました。

改善は、正しい順序を守れば進んでいきます。
家以外で話せない子の未来を育てるために
場面緘黙の支援は、「早く話せるようにすること」ではなく、大切なのは、まずあなたのお子様をアセスメントすることです。
・今どの段階にいるのか
・次の一歩はどこなのか
・何を優先するべきか
を整理することです。
もし今、
・母子分離がうまくいかない
・教室に入れない状態が続いている
・改善の方向性に迷っている
そんな状況にあるなら、
一度、お子さんの現在地を整理してみましょう。
焦らず、確実に、場面かんもく症を改善し、我が子の未来を育てていくためのステップ設計を、専門的視点から具体的にお伝えします。
【毎月5名様限定】個別相談について

一人ひとり丁寧に状況を整理するため、個別相談は毎月5名様限定でお受けしています。
2026年2月枠は満席となりました。
次回の初回相談は【3月分】よりご案内いたします。
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「家では話すのに、どうして学校では話さないの」と、我が子のことが理解できずに困っている保護者様はいませんか?場面緘黙症は不安障害の一つで、話したいのに話せない状態です。我が子を理解することが支援の第一歩です。
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小さいころから、家以外で話すことが難しい
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家では元気でよくしゃべる
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小学校の中学年、高学年になって学校で話せなくなった
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聞かれたことに頷くことも非常にゆっくり
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緊張して体が固まる(動けなくなる)ことがある
上記の症状があるお子様のことで相談をご希望の方は
・お名前
・ご住所/電話番号/メールアドレス
・対象のお子様年齢(学年)
・かんもく状態の経緯を簡単に
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