【場面緘黙】 思春期の「2次障害」問題
目次
話せないより怖い~2次障害~
2次障害とは
場面緘黙も一つの発達障害ととらえられます。
本来の障害である、場面緘黙(1次障害)の症状は「はなせない」ことで、周囲とのコミュニケーションが難しいことですが、それに付随して起こる様々な日常生活の不適応状態が起こることがあります。
特に、思春期に入ると話せないことで他の子と違うことを意識するようになります。自分には価値がないと思い込んでしまい
1,心理的な傷つき
2,精神的な不調
等を引き起こすことがあります。
具体的には、「自己肯定感が下がる」「登校すると体調不良になる」「死にたい」と口にすることがあれば2次障害の域に差し掛かっているかもしれません。
場面緘黙の子が「話せないこと」で起こる2次障害の例
- うつ病、抑うつ状態
- 適応障害
- 不安障害
- 強迫性障害
- 依存症
- 心身症、自律神経失調症
- 不登校、引きこもり
- 対人恐怖症
低学年までは良かったけど・・
幼稚園から小学校の低学年までは、何かとお世話してくれる同級生がいることが多いです
周囲も優しく接してくれます。この頃は、「話せなくても困らない」状態です。
- 言いたいことは「お友達が代弁してくれる」
- 緘黙に児が分からないだろうと思うと、先んじて手助けしてくれる
このようなことがあります。
ただし
小学校の4年生以上になると部活や習い事、勉強も難しくなる
それまで、お世話してくれていたお友達も、やるべきことが増えてきます。
- 場面緘黙の子は、話し掛けて一向に反応がない
- 場面緘黙の子は、いつも受け身でいる
- 自分も他のお友達とも遊びたい
- 自分のことで忙しい
- 自分ばかりがお世話している
こうなると、お世話することに負担を感じてしまうのも無理はないでしょう。
むしろ自然な感情です。
【友達ができにくい問題】
これは、幼稚園や小学校低学年の頃はあまり問題にならないかもしれません。
小さい内から孤立してしまう子もいますが、
多くの場合、お世話してくれる同級生がいるものです。
なぜお世話してくれるのでしょう
幼児にとってお世話することが楽しい時期があるからではないかと考えています。
緘黙児さんは、大人しくて周囲を困らせることをしないので、
かわいらしい存在としてお友達も何かと手助けしてくれます。それは、お友達にとって「お世話することが楽しい」から、かもしれません。
この関係性も一時的には良いものですが、
上記のように
成長とともに関係性は変わってきます。
- 話し掛けても反応がない
- 自分からは動かない
このような行動特徴がある場面緘黙の子のお世話が「楽しくない」と思うよになっても仕方がないですよね。次第に友人ができにくくなります。
すると、学校で「孤立」し学校が楽しいと思えなくなります
次第に
- 不登校
- うつ
- 引きこもり
等になる可能性が出てきます。これが【2次障害】です。
今、お世話してくれるお友達がいるから安心、とは言えないのです。
2次障害のきざしが観られたら
それまでは、話せなくても楽しく学校に行っていたのに、
ある時期から
- 家でも表情が暗い
- 登校前にお腹が痛くなったり体調不良が2週間以上ある
- 「自分はダメな人間だ」
- 「死にたい」というようになった
このような状態があれば、
2次障害に陥っている可能性があるので病院受診をお勧めします。
まずは、身体的な病気の可能性を調べましょう
内科、小児科を受診して身体的な病気の場合はそれを治療する
身体的な原因が見当たらないなら、心療内科や精神科クリニックの受診をお勧めします。
当社では
場面緘黙の子が自分の力を発揮して
社会に適応できるように支援しています。
受講生からの手紙
卒業生から、講座の最後にお手紙をいただいています
小学4年生のSちゃん
小学5年生のAちゃん
親子で学び、スモールステップのチャレンジを重ねていけば
話したいのに話せない状態から
話すことが楽しいと思えるようになります。
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